cafe' NOBLE ~ NORTH DAYS ~

北海道の東側、摩周湖・屈斜路湖・阿寒湖に囲まれた小さな町、川湯温泉にあるお店 cafe'NOBLE (ノーブル)の日々のことごとです。
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2011.03.21 Mon

 はい、ノーブルです。

もしもし、ボク、先日地震のあった日にうかがった者ですが。

 あ、はいはい、あの時の。

東京に帰ったものですから連絡をと思って。

 ああ、無事帰れたんですね。よかった。

はい、結構大変だったんですけど、電車とフェリーを乗り継いで。

 そうですか、わざわざありがとう。

また、北海道行こうと思ってます。また必ず寄らせて貰います。

 ああ、是非また来てください、寄ってください。


こないだの、東京から旅行してた男の子からの電話だった。
地震から一週間後、東京に帰り着いたとのこと。
ショップカードを見て連絡してくれたんだ。

こういう繋がりはとても嬉しい。
こういう小さなことがあるから、やってけることもある。
また来てね。
今度はなんの心配もなく、のんびりと、また道東を旅してよ。
そして今は、
たくさんの人たちが、
少しでも早く、
ありふれてたはずの日常に戻ることを願って。


電話を切って、またいつもの仕事をして、
カウンターを拭きながら見たテレビ。
海岸で黙祷してる人たちが映っていた。
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2011.03.19 Sat

あれ、どしたの?

いや、やっぱJR動いてないんです。ここに泊まることにしました。
で、晩ご飯を食べに来ました。

  そうか、釧網線は運休の情報はなかったけど、前後が止まってるとアウト。
  貧乏旅行なんで一番安い宿探しました、って笑う。

  カレーを食べながら、ニュースをみつめる。
  若い男の子なのに、さすがにがんがん食べられないみたいで。
  時折スプーンが止まってる。

北海道は何日の予定だったの?

これから一週間はいるつもりだったんですけど。

この状況じゃどうなるかな。

東京へ帰るのも大変かな、と。

  繰り返し流れる大津波の映像。
  とてつもないすごいことが起こったことは解る。
  けど、実感のない恐怖。
  どこかバーチャルな危機。
  現にボクは暖かい店でテレビ映像を見ている。
  東京では、電車が止まって、駅に人があふれてた。
  混乱を伝えるリポーターの後ろで、
  お決まりのピースサインをする若い奴ら。
  現実はまだ伝わっていない。

東京のどこなの?

世田谷です。

ボクも世田谷にいたんだよ、烏山。

そうなんですか、ボク、桜新町です。

じゃ地下鉄だ。止まったら歩いて帰れる?

いや、無理でしょ、てか、どこかで過ごしますよ。

だね、東京だもんね。

  少し軽い会話。

ホテルの温泉入ってきた?

いやまだです。

いいお風呂だよ、そこ。温泉はもちろんだけど(笑)。

温泉ホテルに泊まれるなんて思ってなかった(笑)。

一晩中入り放題(爆)。



なんとか帰る方法を考えます。友達とかも心配だし。

そうだね、携帯が繋がらないのはキツイよね。

どうもごちそうさまでした。

  気を付けて帰ってね。
  無事東京に着いたら連絡してね。
  って、ショップカードを渡した。

2011.03.18 Fri

地震があって1時間くらい後、若い男のお客さんがご来店。
躊躇することなくカウンター席へ。

  いらっしゃいませ。ひどい地震でしたね。

  はい、実は心配でテレビが見たくて。

  あ、どうぞどうぞ。

コーヒーをお出しして、しばしテレビの報道をみつめる。

  どちらからですか?

  東京です。

  東京もかなり揺れたようですね。

  ええ、でも実家とは連絡とれたのでほっとしてますが、
  家の中はめちゃくちゃだと。

  ひとりで旅行じゃ、心配されてるんじゃないですか?

  はい、ボク、午前中は釧路とか厚岸とかの海岸をぶらぶらしてたんで。

  いやあ、ちょっと時間がずれてたら、やばかったんじゃ?

と、横浜の映像が飛び込んできた。
ビルの壁が崩れる中を逃げる人々。
唖然としてテレビを見てるボクら。
じわじわとリアルな恐怖を感じ始める。
津波警報が何度も流れる。北海道の海岸にも。
それは、彼が午前中にのんびり観光してた場所なんだ。
予想される高さ8メートル。
絶句。

  ボク、今晩は斜里に宿泊なんです。

  え、これから行くの?JRで?

  はい、予約してあるんで。

  そっか、斜里も海近いけどなあ...オホーツク海側はどうかな

て言ってると、テレビの映像は、
今まで見たことのない現実を映していた。
河が逆流して田畑を飲み込んで道路を這い上がり車を追いかけていく。
ボクらは言葉なくみつめるだけだ。
よくわからない。
現実なのだろうけれど、受け入れられない。
あくまでも、テレビの中の出来事、のはずだ。
多分、多分、多分...
東北の混乱、北海道への影響、離れてる家族のこと。
家族。
仙台の弟は、なんとか連絡ついた。

  とりあえずJRの時間なんで行ってみます。

彼がリュックを肩にかけて立つ。

  気を付けてね。

不安だ。
心配になる。
ほんの1時間を共有しただけだけど、彼の今日のこれから。
コーヒーカップをかたしながら、思う。

気を付けて。
Skin:Babyish
 
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